油断
油断していた・・・。
店長に声をかけられて振り向いた瞬間、不意打ちでKISSをされた。
「何をするんですか?(怒)」
平手撃ちをしようとした瞬間、その手を抑えられた。
「俺と育毛剤してほしい。」真面目な顔で言う店長。
店長の手の中には、ダイヤの指輪があった。
面接ではじめて出会った時から、なんだか変な人だなぁって思っていたけれど・・・。
何か、気持ち悪い。
「ごめんなさい。お気持ちは嬉しいのですが、私、つきあっている人がいるんです。」
本当はそんな人などいないけれど、
ここはしっかり断ったほうがいいと思い、咄嗟に嘘をついた。
「君は、面接の時、嘘をついたのか?(怒)」
薄毛?あぁ、そういえば・・・。
『今、お付き合いしている男性や好きな男性はいますか?』って、聞かれた。
あの時は、特に深く疑いもせずに『いません』って答えたんだった。
「いえ・・・。あの時は、本当にそういった人はいなかったのですが、
最近付き合いはじめたんです。申し訳ありません。」
無理やりKISSされセクハラにあったのに、どうして私、謝っているんだろう?
「別れなさい。」
「はっ?」
「僕が君を好きだっていってやっているんだから、今すぐ別れろ(怒)」
この人・・・。普通じゃない。
「わかりました。彼に電話をしてきます。」
刺激しないように店長から離れると、急いで警察に電話をした。
お願い・・・。はやく、助けて・・・。
